hegumomの日記

30代共働き主婦が妊娠・出産・育児のことを綴っています。

NIPTの結果

私はNIPTを受けようと決めた時、もし陽性で、羊水検査でトリソミーが確定したら、諦めようと決めていた。この気持ちは揺るがなかった。健常児でさえ育てるのが大変であること・そしていずれ親である私と夫が先に亡くなる可能性が高く、息子に負担を強いることは望んでいなかったからだ。

結果が出るまでの2週間は、少しだけドキドキしながら過ごしていた。
でも普通に仕事と家事育児をこなして今まで通り。

陰性の結果が出てはじめて、ようやく晴れて少しだけ自信を持って、安心して過ごせると思っていた。安心したかった。そのために受けた検査なんだから。

 

電話で結果を聞いた日(13w4d)

ランチを終えて仕事中、お腹も落ち着いてきた頃合いに、電話がかかってきた。

急いで更衣室へ入り、誰にも聞こえないように少し小声で電話に出た。

検査日とは違う遺伝カウンセラーからで、本人確認のために氏名と生年月日を伝える。

とても落ち着いた声の人だった。

「〇〇様で間違いないですね。結果ですが、21トリソミーと18トリソミーは陰性でした。ですが、13トリソミーの陽性判定が出ているので、近い日にちで来院することはできますか」と。

陽性?今陽性って言った?

周りの音が聞こえなくなり、急に心臓がばくばく鳴り始めた。

「あの、、えっと、もう一度、聞いていいですか?13?陽性って言われましたか?」

「13トリソミー陽性という結果が出ていて、13番目の染色体が通常より多いという判定です。ただ13トリソミーの場合、的中率が65%なので、羊水検査をしてみないと分からないので…。検査結果のお話と羊水検査の日を決めるために一度ご来院いただきたいのですが…」

これは現実?今私に起こっていることは現実?ずっと心臓がばくばくしている。

手が震えながら、急いでメモとペンを用意して、来院日や持ち物の確認をする。

来院予約は日程調整してから連絡すると伝えて電話を切り、すぐに夫に電話した。

いつもの呑気な感じで電話口に出た夫だったが、私の声と様子に只事じゃないと分かったらしく声色が変わった。
13トリソミーが陽性で、近いうちに病院に行かなければいけない、と伝えると「明後日病院に一緒に行ける」と言ってくれ、電話を切り、またすぐ病院に連絡を入れて明後日の来院予約を入れた。

電話を切った後、涙が込み上げてくる。

その検体って本当に私ので間違いない?誰かのと取り違えてんじゃないの?

だって妊娠わかってから今まで何の問題も指摘されてないし順調って言われてきたのに?

まさかの宣告で自分に起こったことが信じられず、でも仕事に戻らないと周りに怪しまれる、と思い、ぐっと涙をこらえて深呼吸して涙が収まるのを待って、自席に戻った。

でもどうしても信じられなくて信じたくなくて、でも、涙が込み上げてくる。
涙でパソコンの画面がにじむ。でも泣いたら周りに心配される、それは嫌だ、と思い吹っ切るように仕事に戻った。

仕事が終わり、とぼとぼ歩きながら帰宅道中、今日の事を考えた。妊娠がわかり、職場に報告を済ませた後から、徒歩通勤に変えた。チャリ通勤はお腹の子に良くないと思ったから。今度こそ無事に産まれてこれますように。お母さん気を付けてたんだよ。

信号が赤で、立ち止まっている時、涙で景色がにしむ。

なんで?なんで?またダメなの?なんでこんな事になるの?なんで神様は私にこんな意地悪をするの?

帰宅すると、夫が先に帰っていてリビングで仕事をしていた。

無言のままコートを脱いで手を洗って。リビング隣の寝室に置いてある、受検日に病院から渡された資料をもう一度確認しようと探していると、夫が隣にきて「的中率は低いんでしょ?」と聞いてきて、「65%らしいけどさぁ…」と言いながら一気に涙が溢れだした。泣きながら検査説明書を見つけもう一度読んだ。

この時私は勘違いをしていた。なぜか13トリソミー=ダウン症と思いっきり勘違いしていた。もし陽性反応が出るなら可能性が高いのはダウン症だと思っていたから。混乱していた。

夫と「13トリソミー陽性でも35%は陰性の可能性があるわけだから、他のトリソミーだった場合よりもまだ希望は持っていいのかも。羊水検査を受けて陰性っていう可能性はまだ残っている」と話した。

この時の私の年齢だと21トリソミーである確率が240人に1人、13トリソミーは1000人に1人。

前回子宮外妊娠をしていて、その時の確率100人のうちの1人に当たっているけど。。でもまた更に1000人に1人になることってある?

普通の確率で考えたらありえない。子宮外になった後13トリソミーの子を持つ確率1/100×1/1000で10万人に1人の割合になるってこと。
無いでしょ、無いよね。こんな試練ってある?

その日の夜はずっと、NIPTの検査を受けた方や13トリソミーの子を妊娠した方・出産した方の情報を検索しまくった。でもその中で13トリソミーの情報はすごく少なかった。

その中で、出産後にお子さんに13トリソミーと分かった方のブログを拝見した。
私よりずっと年齢の若い方だったと思う。出産後、その子の命が尽きる最期までを見届けた内容だった。辛くて、途中で記事を読むのをやめた。
もしかしたら自分もこんなふうなるのかな。でも私には産まれてきた子の最期を見届けるような覚悟は無い。そんなの辛すぎる。泣きながらこれからどうなっちゃうんだろうと思い、不安で仕方なかった。